オリジナル同人BLゲーム「EUREKA(エーヴリカ)」世界観・文化形態

生殖・婚姻
結婚・家族構成
EUREKAの住人の多くも、自分に合うパートナーを見つけて結婚し、家族を構成する。
互いに結婚の合意をし、婚姻の儀式を行うことで正式に配偶者として認められる。
ただしEUREKAでは、恋愛と結婚(出産を伴う)は明確に分けられているため、必ずしも恋愛の相手と結婚できるとは限らず、高い家柄の出身者は世継ぎ問題や様々な事由で予め結婚相手が決められている場合も多い。

婚姻の儀式の方法は、それぞれの文化形態によって多少異なるが、結婚する二人がこれから共に支えあい、生きていくことを誓うという基本は変わらない。
時には激しい三角関係や、不倫が起きたりするのも、我々の世界と何ら変わりない。
マルディス教の統治地域では、その地方にあるマルディス教の教会で式を挙げるのが一般的である。

マルディス教では特定のパートナー以外との姦淫を不道徳な行為としているため、その教えに従い、教団領においては一夫一婦制が敷かれている。
一方、火那乃国では血統を守るために一夫多妻制が行われている。
特に火の一族では血筋を絶やさぬため、一族の頭領は正室の他に50人近い側室を抱えることも珍しくない。
また、インディナス・マイヤーでは、子供の誕生自体が稀であるため、家族という構成をとらず、誕生した子供は共有財産として公共の教育施設で育てられるのが通例である。

EUREKAでは両親ともに「父親」であるが、厳密には、Y染色体提供者が正式な父(正父)とされる。
X染色体提供者は「補父」と呼ばれるが、略式では両者とも父である。
父母の区別がないのは不便に感じるかも知れないが、英語圏で姉妹(sister)、兄弟(brother)の区別がないのと同じような感覚である。

EUREKAにおいてはY染色体が重要な意味を持つため、家系は正父(Y染色体提供者)によって代々引き継がれていく。
これは一夫多妻制を敷く火那乃国でも同様である。
火那乃国の火の一族や、ファティマのヴェーグナー家、アーレンフェスト家のような千年を越える長い歴史をもつ家系においても、代々の当主は共通のY染色体を受け継いでいることになる。

これを突き詰めると、EUREKAの全人類は共通のたった一人の父から受け継いだY染色体を宿していることになる。
この全人類の父は「アダム」と呼ばれ、EUREKAに住まう全てのヒトは「アダムの子」であると表現される。

恋愛・性産業
EUREKAにおいては、男同志の恋愛はごく自然なありふれた光景である。
性欲もあり、互いに気に入れば性交に至る場合もあるが、EUREKAの世界では性交と生殖が完全に分離しているため、我々の世界の男女に比べると、多少そこに至る敷居は低い。

反面、EUREKAでは生殖に密接に結びつく結婚に対してはかなり慎重である。
彼等の間では、それだけ子供を誕生させるという行為は神聖で責任を伴うことであると考えられている。

EUREKAには性産業も存在し、専門の男娼を囲った売春館やカップルのための宿泊施設、不特定多数の相手との出会いを求める大人の社交場など、性欲を発散するための様々な施設も存在する。

ただし、マルディス教では特定パートナー以外との乱交は不道徳な行為とされているため、教団領内ではこれらの施設は非合法とされている。
しかし、需要がある限り供給もあり、非合法とされながらもかなりの数の性産業施設が存在しているのも現実である。

一方火那乃国では、国の統制と保護の許に公許の男娼が売春を行う遊郭と呼ばれる施設が存在し、性産業も盛んである。
遊郭が立ち並ぶ地域は花街と呼ばれ、一種独特の文化を形成している。

インディナス・マイヤーでは住人の絶対数が少ないため、生身の人間がサービスを行う形の性産業はほとんど存在しない。
代替として、性的な目的のために特化された自動人形(ゴーレム)や、脳への刺激により擬似的な性的興奮が得られるシミュレーションが開発され、人気を博している。

生殖
EUREKAの住人は全て男性であるため、子孫を残すために特殊な方法を用いる。

晴れて結婚した二人が自分達の子供が欲しいと願った場合は、「生命の月」の力を借りることになる。
文化形態によって多少の手続きは異なるが、まずは生命の月を管理する人間、または組織に申請し、認可が降りると儀式を執り行う。

生命の月を浸した水(生命の水)と、沈殿物(月の欠片)を聖別された特別な器に満たし、その中に両親の血液と精液とを入れて密封する。
その際、正父側(Y染色体提供者)が精液を、補父側(X染色体提供者)が血液を提供する。
容器は誕生の祭壇に7ヶ月間安置され、その間は決して蓋を開いてはいけない。
赤子は器に満たされた「生命の水」の中で育ち、7ヶ月後には完全な人の形となる。
赤子は臍の緒で「月の欠片」に繋がれているので、器から取り出す際は、それを切断する。

このようにして産まれた赤子は、Y染色体は正父側から、X染色体は補父側から、そして体染色体は両親から半分ずつ受け継いだ、正真正銘の二人の子供となる。
子供はインディナス・マイヤーなどの特殊な例を除き、そのまま両親の手で育てられるが、性差による役割分担がほとんどないため、両親は同等な立場で子供を育てるのが普通である。

生命の月から産まれる子供は基本的に一人だが、ごく稀に双子が産まれることがある。双子は遺伝情報が完全に同一となる。
しかし、ほとんどの場合どちらかが死産になるか、重い障害を持ったり、能力が著しく劣化するため、双子は凶事の徴とされている。

インディナス・マイヤーなど古の知識を継承する一部の地域においては、極めて高レベルの生命工学が発達しており、遺伝子操作技術(火那乃国ではこの技術は「鬼道」と呼ばれる)も確立している。
しかしこの場合ですら、EUREKAにおいては生命の月の力を借りねば、ヒトを誕生させることはできない。
生命の月の力を借りずにヒトを人工的に発生させようとした場合、遺伝情報やタンパク質組成が正しくとも、それはヒトの形をとらない肉塊となり、生命を宿すことはない。

この現象はヒトXX個体を発生させる場合も同じであり、人工的に遺伝子を操作し、XX個体を発生させると、やはりヒトの形をとらない肉塊となる。
古来よりヒトXX個体を人工的に発生させる試みが何度も行われたが、いかなる方法を用いても、ヒトXX個体の致死性を取り除くことはできなかった。
研究の結果、EUREKAにおけるヒトの誕生には、Y染色体とそれに対する生命の月の何らかの働きかけが絶対的に必要であることが示唆されている。

生命の月がどこから産まれ、そしてどのような仕組みで新しい生命を生み出すのかは解明されていない。
生命の月は神の塔を造りしものがEUREKAの地に与えた賜物だとも言われているが、伝承の域を出ていない。
しかしそれがどのようなものであれ、生命の月を失うことは種族の存続に関わることに違いなく、その維持については最大限の厳重な管理下におかれている。


言語
セロン語
EUREKAには、複数の言語体系が存在している。
現在、大陸の共通語として最も普及しているのが「セロン語」と呼ばれる言語である。
セロン語は、マルディス教団が公式に認めるEUREKA共通言語であるが、元々は複雑な魔法体系や、高度な呪術を書き記すための上位言語「セリウス語」の簡易バージョンである。
セロン語は21の文字と、短い文節で区切られる簡潔な文法を持ち、比較的誰でも修得が可能であること、その割には表現力が高いこと、またセリウス語の力を弱いながらも受け継ぎ、原語のままで簡単な呪法なら発動可能であることなどから、多くの人々の意思疎通のための共通言語となっている。

セリウス語
EUREKA共通言語「セロン語」の上位言語に当たる言語。
こちらの方が起源が古く、古代の魔導書などにもセリウス文字が刻まれている。
ただし現在のセリウス語は、長い年月の間に少しずつ形を変え、古代セリウス語とはかなり異なっている部分もある。

セリウス語は別名「魔導言語」と呼ばれ、魔法を発動する力を秘めた言語である。
その力は詠唱においては音として発動し、魔法陣やサインにおいては文字として発動する。
発音でも表記でも力を発動することができるため、どんなクラスであれ、魔導を目指す者であれば、必ず修得しなければならない必須言語となっている。

セリウス語にはいくつかの段階があり、上位言語ほど複雑な文法と多くの正確な発音を扱わねばならず、修得が困難になる。
低位の魔法であれば、もっとも簡略化された(セロン語に近い)段階の言語を修得すれば十分だが、高位の魔法を扱うのであれば、それに見合ったレベルの言語を修得しなければ、正しい詠唱を行うことができず、術者に危険が降り掛かることになる。

倭語
火那乃国で使用されている言語。
何千という特徴的な多くの文字(倭字)を使用する。
倭字には文字ひとつひとつに「意味」が込められており、基本的に表音文字であるセリウス-セロン言語体系とは大きく異なる。

倭語もセリウス語に似た「力の発動能力」を秘めた言語であるが、セリウス語と異なり、文字そのものに力が宿っている。
セリウス語では、発動方法が詠唱であれ筆記であれ、文字そのものはただの記号に過ぎず、それがある繋がり(センテンス)になった時にはじめて力を持つのに対し、倭語では、その倭字ひとつひとつがそれぞれ固有の力を秘め、さらにそれらを組み合わせることで、力を重ね合わせ、倍加させることもできる。

火那乃国の住人は、この神秘的な倭字を尊び、魔除けとして家に飾ったり、戦士であれば防具や武器に刻むことも多い。
倭字には何千と言う種類があり(もちろんその全てを修得しなくても会話には支障はない)、文法もセリウスーセロン語とは全く異なるため、この言語は火那乃国の住人以外にはほとんど広まっていない。

火那乃国は他国との交わりを絶っている閉鎖的な国であるが、近世ではEUREKA共通言語であるセロン語の重要性も鑑み、教育も行っている。
そのため、特に若年層では両方の言語が使用できる住人が多い。

ユーリ語
インディナス・マイヤーの一部で使用されている言語。
正確には言語というより、記号式に近い体系を持つ。非常に特殊な文法を持つ言語で、短い表記で明確な意味を伝える。
その代わり、冗長な文章で中途半端な内容を伝えることには適していない。

ユーリ語は特殊な用途向きの言語であるため、インディナス・マイヤーの中でさえ、日常会話ではあまり使用されることがない(通常はセロン語が使用されている)。

ユーリ語は主に「技師(マイスター)」と呼ばれるクラスが使用する命令(コマンド)という特殊技能の発動に使用される。
コマンドは魔法と良く似た技能であり、実際に両者は同一であるという理論もある。
コマンドを使用することで、技師は意図的に物理現象の一部を一時的に改竄することができる。

また、ユーリ語はインディナス・マイヤーの特産品でもある「電脳」を操るためにも使用される。
電脳の技術自体、インディナス・マイヤーが伝える古代技術のひとつで、自動人形(ゴーレム)の人工知能に使用されるなど、非常に応用範囲の広い万能装置であるが、技師による命令が下されなければ何の用も足さない。
電脳は基本的にユーリ語しか理解することができないため、技師が電脳を操作するのにユーリ語は必須となる。

ユーリ語は起源不明の大変古い言語であるが、初めから余りにエレガントに洗練された言語であったため、現在に至るまで、ほとんど原形を残したまま使用されている。
テトラダートのひとつ、インディナス・マイヤーが所有する「アッシャーの書」はユーリ語で記述されており、神の塔建造時代の太古の文明でも使用されていた言語であると考えられている。
そのためインディナス・マイヤーでは、ユーリ語を「神の言語」と呼んでいる。

古代言語
EUREKAには現在では失われてしまった古代言語がいくつか存在する。そのひとつが、セリウス語の起源である古代セリウス語である。

マルディスの時代や、それ以前に編み出された古代の高位魔法の一部は、古代セリウス語でなければ発動は不可能であるが、現在では正しい発音や表記が失われているものもあり、発動に危険を伴うため禁呪とされている。
しかし、シオウル・セルの高位魔導師やマルディス教団の高位神官には、今も古代セリウス語が伝授され、不完全にせよそれらを操ることができると言われている。

実際にシオウル・セルの主宰であるシオウル・ツィツムは、古代セリウス語による禁呪により、肉体を乗り換えて千年前より生き続けており、彼は現在でも発動法が失われた古代魔法を扱うことができるとされている。
また、神の塔を中心としてファティマ一円を覆っている広大な守護結界は、かつてマルディスが古代セリウス語を用いて完成させたものであると言われ、千年が経過した現在でも効力を保っている。

またEUREKAには、古代セリウス語、ユーリ語と並ぶ原初の言語が存在する。
神の塔で発見されたこの言語は「コドン」と呼ばれ、ユーリ語に通じる特殊かつ簡潔な文書形態を持ち、わずか4種類の文字のみを使用する。
それらの組み合わせにより、複雑なセンテンスを編み上げていく独自の記述法を持っている。

ただし、現在ではその知識は失われており、解読することができない。仮に解読できたとしても、恐らく人間には発音することはできないだろうと推測されている。
テトラダートのひとつであり、マルディス教団が所有するマルディス教の聖典「アツィルトの書」は、この原初言語で記述されている。


経済
食生活
EUREKAの食生活は、概して質素なものである。
どの地方にも農耕や畜産を営む人々がおり、それぞれの特色を活かした特産品が存在する。
彼等の生活は基本的に自給自足で、余剰分を市場に出し、売買や物々交換をして生計を立てている。
開けた町には大抵大きな市場があり、各地方から集まった食材が並ぶ。訪れた人々に手作りの食事を出す店もある。

マルディス教団の管轄地域では、月に一度、日々の豊かな実りへの感謝をこめて、教団への供物が献上される。それらは教団内で聖別された後、一部を神に捧げ、残りは教団内の貴重な食料となる。
教団自身も広大な土地を所有しており、そこで収穫された食料は教団員に配給される。
火那乃国でも同様に、各地域を納める一族に食物が上納され、代わりに地域内の秩序を守り外敵から守るという関係になっている。
シオウル・セル、及びインディナス・マイヤーでは、社会的には平等なコロニーが形成されているため、上納や献上というシステムは存在せず、閉鎖された社会の中で自給自足のサイクルが成り立っている。
外貨は希少性の高い魔法生成物や自動機械などを売買することで獲得される。

貨幣
EUREKAで最も流通している貨幣は教団貨幣「ロニー」である。
教団領は勿論、教団領外でも固定的な価値が認められるため、ほぼEUREKA全土で取引可能となっている。
火那乃国には独自の通貨「丹」が流通している。
丹は国内の為替所により、固定レートでロニーと換金可能になっている。
またインディナス・マイヤー内では貨幣単位はロニーを基本としているものの、電子情報による売買が中心のため、キャッシュマネー自体が使われていない。



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